非常食
衣食住の中でも特に私たちの生活に欠かせないのが食事です。災害時はスーパーなどで品不足が起きたりライフラインが停止して食事が十分取れなくなる恐れがあります。災害に備えて避難所に非常食を備蓄していたり対策をとっていますが、自分の食料は自分で確保しておくことが大切です。
以下からはどのような物をどれくらい備蓄しておけば良いのか説明していきます。
首相官邸のHPには、最低飲料水を1人1日3Lとして3日分、食事3日分(9食分)の備蓄を勧めています。
飲料水が1日3Lは多いと思う人も多いかと思いますが、災害時は食料が不足し、食事からとっている水分が不足するため普段より多く水分を補給する必要があります。また、水だけではミネラル不足になってしまう恐れがあるためスポーツ飲料なども一緒に備えておくことが望ましいです。
食料については、はじめの3日間は水や熱が使えないことを想定してそれらが不要な缶詰やビスケットなどを供えておきましょう。4日目以降は電気などを使って調理できるレトルトなども含めて備蓄しましょう。
非常食を備蓄するポイントは主に3つあります。
1つめは好きな物・食べ慣れた物を備蓄するということです。災害時は不安やストレスで、食欲もなくなりますが、食事が唯一のやすらぎといっても過言ではありません。単に栄養価や調理法に注目するのでは無くストレスの多い環境でも食べられるもの、ストレスを緩和してくれるものという基準で食材を選ぶこともポイントです。
2つめは使い切りサイズを選ぶということです。避難所や停電した家庭では冷蔵庫が使えません。さらにゴミの処理も困るため、1度に食べきれるサイズのものを備蓄することが大切です。カップ麺などの汁も考えておく必要があります。東日本大震災の際には避難所に汁の捨て場所がなく、無理に飲み干したそうです。インスタント麺では汁のないやきそばがよいでしょう。
3つめはローリングストック法という方法で備蓄していくことです。ローリングストック法とは、日常的に非常食を食べて、食べたら買い足すというのを繰り返していくことです。これにより、気がついたら非常食の消費期限が切れていたということもなくなりますし、非常食に食べ慣れることで災害時のストレスを軽減することができます。また、ローリングストック法を実践すれば1年程度で食料の消費が一周するので3年や5年などの長い消費期限のものでなくても1年程度の消費期限があれば対応できるため選べる食料の幅が広がります。
ローリングストック法の具体的な実践方法の1例を示します。
まず、一般に推奨されている9食に3食加えて12食分の非常食を購入します。そして月に1食非常食を食べる日を設定して1食分消費します。この消費した分を新たに買い足し、翌月にまた同じことを繰り返していけばちょうど1年で備蓄している非常食を入れ替えることができます。
ローリングストック法は非常食の備蓄において重要な単語ですのでぜひこの機会に覚えて実践していってください。
参考
食レポ
いろいろな会社が出している「非常食だけどおいしい!」みたいなものを何個かピックアップしてそれを実際に食べてみてみなさんにおすすめします。
非常食と言えば「おいしくなさそう」「用意するの大変そう」などと高い壁を感じている方も多いと思います。ですが、最近は種類豊富でおいしい非常食を手軽に購入することができます。また、わざわざ非常食を備蓄しなくても、家にある食材で工夫すれば災害時に十分代用できます。
実行委員オリジナルレシピ
非常食は乾パンのようなハードルが高いイメージがありますが、家にあるものでもなるべく火をつかわないで調理したり、賞味期限が長い食材を使うことで非常食になり得るということを伝えます。